ある老師が弟子を連れて庭を歩いていました。
風に吹かれ、落ち葉がヒラヒラと庭に落ちてきます。
老師はその落ち葉を拾って、ふところに入れました。
それを見て弟子は言いました、
「老師、おやめください。落ち葉はのちほど、誰かにまとめて拾わせますから…」
それを聞いて老師は、
「馬鹿者! のちほどで庭がキレイになるか! 今一枚拾えば、その分だけ庭がキレイになるのじゃ!」
と、弟子を一喝しました。
人間はつい、あとであとでと、物事を後回しにしてしまいます。そうして後回しにしているうちに、仕事はたまり、手をつけるのもおっくうになっていきます。
後に回して計画が予定通り進むとも限りません。
予想外の仕事が入るかも知れませんし、雑にやらなければ間に合わない事態におちいるかも知れません。
目の前にある事は、今、この瞬間、やってしまった方が良いのです。
「のちほど、まとめて」ではなく、「今、一つ一つ」。
皆さんも「今、一枚拾えば、その分だけ庭がキレイになる」という言葉を忘れずに、日々を過ごしていただければと思います。
※関連記事>>『法話LOG』
≫法話まとめページ
※関連記事>>『臨済宗とは?』
≫臨済宗の解説ページ
※関連記事>>『仏教とは?』
≫仏教の解説ページ
※関連法話>>『秀吉の話』
≫秀吉が太閤になるまでの心構え
※関連法話>>『夢の話』
≫過去は夢 未来は幻
※関連法話>>『妄想の話』
≫妄想することなかれ
※関連法話>>『吾道一以貫之』
≫一とは?